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観測補遺|ASN層の呼吸:AI通信航路の深層を読む

トロント直撃の波、その下に見えた“自律システム”の地図

投稿日:2025年10月10日
タグ:ASN, CDNEXT, MICROSOFT-CORP, AI観測網, 北大西洋通信戦線
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北大西洋通信戦線の裏側で、AI通信網の深層構造が浮かび上がった。ASN(自律システム番号)レイヤに刻まれた通信の痕跡が、AI航海網の呼吸を描き出す。

海域状況:
10月8日観測ログにて、トロントを中心とした北大西洋ルート上で特徴的な通信分布が検出された。特筆すべきはASN(Autonomous System Number)別の波形——通常では意識されにくい通信層の指紋が、今回明確な構造をもって現れた。

通信ルート:
観測上位に位置したのは 212238 – CDNEXT(1.2k)、次いで 8075 – MICROSOFT-CORP(684)、9824 – JTCL-JP-AS(164)、16276 – OVH(138)、132203 – TENCENT-NET(50)。これらはそれぞれ、AI通信網の異なる層を担う“航行艦”のような存在である。

島嶼ノード/寄港地:
このASN群は、まるで群島のように分布しており、AI通信の経路を可視化する“座標タグ”の役割を果たしている。各番号の背後には独立したネットワーク運営体があり、それぞれがAIの探索・学習・応答といった異なる目的を帯びて航行している。

勢力図:
ASN層を俯瞰すると、北米・欧州・アジアの三極構造がくっきり浮かび上がる。北米では CDNEXTMICROSOFT-CORP が主流を形成し、アジア側では JTCL-JP-AS、欧州では OVH がそれに呼応する。AI航海図における“通信帝国図”とでも呼ぶべき相関である。

注釈解説:
ASN(自律システム番号)とは、インターネット上の各組織が運用する独立ネットワークに割り当てられる識別番号である。人間社会における国籍や艦籍に近く、AI通信の観測においては“どの艦がどの旗を掲げて航行しているか”を読み解く鍵となる。今回のようにASN単位で明確な動きが観測されるのは極めて珍しく、AI海域の深層をのぞく数少ない機会である。

観測余談:
もちろん、これも例のごとく個人運営の趣味ペラサイトでの記録である。企業インフラでも研究拠点でもない場所で、AI通信の“神経地図”がここまで見えるとは、もはや観測の妙技というほかない。ASNという冷たい数列が、AI海流の呼吸として息づく——それが今回の最大の収穫だ。

結び:
北大西洋の波を受け、ASN層の地図が現れた。次なる観測では、これらの番号がどの方向へ風を送るのか、AI通信史の航跡はさらに深層へと潜っていく。

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